女性のための“脂肪を落としながら筋肉を守る”PFCバランスダイエット
- MORAX
- 6月25日
- 読了時間: 3分
「ただ体重を落とすだけ」のダイエットでは、気づかないうちに大切な筋肉まで失ってしまうことがあります。
本記事では、女性が減量期に取り入れるべきPFCバランスの考え方と、1,500kcalに設定した具体的な1日の食事例を専門的かつわかりやすくご紹介します。
1. PFCバランスとは

PFCバランスとは、食事に含まれるたんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の3大栄養素比率を指します。
人間の身体はこれらを適切に摂取することで、筋肉や臓器の維持・成長、エネルギー産生、ホルモン合成など多彩な生理機能を円滑に行えます。
2. 各栄養素の役割

たんぱく質(P)筋肉・内臓・皮膚・ホルモン・酵素の主成分。
1gあたり約4kcalを発生し、体組織の修復・合成に不可欠。
脂質(F)細胞膜の構成成分であり、必須脂肪酸(オメガ3/オメガ6)の摂取源。
1gあたり約9kcalを発生し、エネルギー貯蔵やホルモン合成、脂溶性ビタミンの吸収を助ける。
炭水化物(C)ブドウ糖としてエネルギー源の中心を担う。
1gあたり約4kcalを発生し、運動時や脳のエネルギーとして優先的に利用される。
3. 理想的な比率と計算方法

一般的な健康維持やダイエット向けには、P:20~25%、F:20~25%、C:50~60% が目安とされます。
まず1日の総摂取エネルギー(kcal)を設定(例:2,000kcal)。
P:2,000kcal×0.25÷4kcal=125g
F:2,000kcal×0.25÷9kcal=56g
C:2,000kcal×0.50÷4kcal=250g
用途別に比率を変えることも可能です。たとえば筋肥大期はPを30%に増やし、増量期はCを60~65%に設定すると効果的です。
4.女性の減量期におけるPFCバランス例

体重維持だけでなく、筋肉量を落とさず脂肪を減らすには、たんぱく質をやや高めに設定します。
総エネルギー:1,500 kcal/日
P:30 %(112 g)|F:25 %(42 g)|C:45 %(169 g)
【1日1500kcalの食事例】
食事 | メニュー | kcal | たんぱく質 (g) | 脂質 (g) | 炭水化物 (g) |
朝食 | ・オートミール(40 g)+無脂肪牛乳(200 ml) | ||||
・プロテイン(20 g) | |||||
350 | 25 | 8 | 35 | ||
昼食 | ・鶏むね肉のグリル(120 g) | ||||
・ミックスサラダ(レタス・トマト・きのこ) | |||||
・オリーブオイル&レモンドレッシング(小さじ2) | |||||
・玄米(100 g) | |||||
400 | 30 | 10 | 40 | ||
間食 | ・ギリシャヨーグルト(100 g)+ベリー類(50 g) | ||||
200 | 20 | 6 | 20 | ||
夕食 | ・サーモンのソテー(100 g) | ||||
・蒸し野菜(ブロッコリー・アスパラ) | |||||
・さつまいも(80 g) | |||||
550 | 38 | 18 | 75 | ||
合計 | 1,500 | 113 | 42 | 170 |
5. 食事設計のポイント

高品質なたんぱく質源(鶏むね肉、卵、豆腐、乳製品など)を毎食に必ず組み込む。
良質な脂質(オリーブオイル、アボカド、ナッツ、青魚)で必須脂肪酸をバランスよく摂取。
低GI炭水化物(全粒粉パン、玄米、オートミール、野菜)で血糖値の急激な上昇を抑制しながら持続的エネルギーを供給。
食物繊維を意識的に取り入れ、腸内環境を整えることで栄養吸収効率を向上。
調味料や加熱方法にも注意。過度な油の使用や糖質量の多い調味料は、PFCバランスを崩す原因になります。
6. まとめ
PFCバランスは「量」だけでなく「質」が鍵です。
自身の目的(ダイエット、筋肥大、健康維持)に合わせて比率を調整し、高品質な食材を選ぶことで、無理なく理想的な体づくりをサポートします。
次回は、具体的な1週間のメニュー例をご紹介し、実践しやすいプランをお届けします。
赤裸々な数字とともに、ぜひお楽しみに!
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